2021年08月26日

派遣会社に提出する履歴書の書き方(通常の履歴書との違いを解説)

派遣会社に提出する履歴書の書き方(通常の履歴書との違いを解説)

はじめに

派遣会社に提出する履歴書はあなたの経験や人柄などを伝える大事な書類です。

希望の仕事を見つけるために、しっかり履歴書で経歴・スキルを伝えることが重要です。

この記事では派遣会社に提出する履歴書の書き方の基本から、通常の履歴書との違い、履歴書作成時のポイントまで詳しく紹介します。

目次

※運営会社「日本リック」について
日本リックは1984年設立の総合人材サービス会社です。規模こそ大きくないですが、取引先企業や派遣で働くみなさんとの信頼関係を大切に、満足いただけるサービスを提供しています。
≫日本リックの派遣の紹介ページはこちら

派遣会社に提出する履歴書が通常の履歴書と違う点

派遣会社に提出する履歴書が通常の履歴書と違うのは「志望動機の記入が不要」なところです。

志望動機がいらない理由は、派遣社員は派遣会社から紹介される派遣先で勤務することや、複数の派遣先企業で働く可能性があるからです。
志望動機が必要な正社員/契約社員/パート・アルバイト社員などの勤務先企業で働く場合(直接雇用)とは異なります。

また、これまでに派遣社員として就業した経験がある場合は職歴の書き方にポイントがあります。

その他の項目の書き方は通常の履歴書と同じです。

順番に説明します。

派遣会社に提出する履歴書の書き方

派遣会社に提出する履歴書の書き方のポイントを一般的なJIS規格の履歴書の項目に沿って説明します。

・基本情報欄
・証明写真
・学歴欄
・職歴欄
・免許・資格欄
・志望動機・自己PR・趣味・特技欄
・通勤時間欄
・扶養家族欄
・本人希望記入欄

基本情報欄

日付

日付は履歴書の提出日を記入します。
(派遣登録日、ポスト投函日、メール提出日など)

和暦/西暦の表記は履歴書全体で統一しましょう。

氏名

振り仮名は「ふりがな」とあればひらがなで、「フリガナ」とあればカタカナで記入します。

生年月日

和暦/西暦の表記は履歴書全体で統一して記入します。

年齢

年齢は履歴書提出日時点の年齢を記入します。

現住所

現住所は都道府県名、建物名まで省略せずに正式名称で記入しましょう。

連絡先

連絡先はすぐに連絡が取れる携帯電話番号、メールアドレスを記入します。

証明写真

証明写真証明写真はあなたの印象を伝える大事な部分です。
明るい表情と応募職種に相応しい清潔感のある服装で撮影しましょう。
口角を上げると明るい印象になります。
証明写真は3か月以内に撮影したものを使用します。
また、過度な加工をしたり古い写真は避けましょう。
証明写真の裏面に氏名を記入して貼り付けます。

学歴欄

学歴は高校卒業以降の学歴を記入します。

学校名や学部、学科、コースなどは略さず正式名称で記入します。

(記入例)

学歴・職歴
学歴
○○○○ 東京都立○○高等学校○○科 卒業
○○○○ ○○大学○○学部○○学科 入学
○○○○ ○○大学○○学部○○学科 卒業

※義務教育は省いても良い
※中退、休学、編入学などがあれば年月とともに記入
※日付の表記は和暦/西暦のどちらかで履歴書全体で統一する

職歴欄

職歴は原則すべての入社・退社歴を時系列に記入します。

書き方のポイントは次の通りです。

・会社名・部署名・職位は正式名称で記入する
・業務内容を簡潔に記入する
・部署異動や役職の変更、正社員登用された場合なども記入
・最終行に「現在に至る」と記入し、その下の行に右寄せで「以上」と記入
・退職予定日が決まっている場合は「○月○日退職予定」と記入
・日付の表記は和暦/西暦のどちらかを履歴書全体で統一する

退職理由は転職など自己都合で退職した場合は「一身上の都合により退職」、会社側の都合で退職した場合は「会社都合により退職」、あらかじめ雇用期間が決まっていて期間満了で退職した場合は「契約期間満了により退職」(※)と書きます。

※期間が決まった雇用期間で働き、期間満了を迎える前に自己都合で退職した場合は「一身上の都合により退職」となります(契約期間満了退職ではない)

派遣社員で働いた経歴の書き方については後述の派遣社員で就業経験がある場合の職歴欄の書き方で解説します。

(記入例)

学歴・職歴
(中略)
職歴
○○○○ A株式会社 入社
 所属部署:○○部
 業務内容:○○職として○○を担当
○○○○ A株式会社 一身上の都合により退職
○○○○ B株式会社 入社
 所属部署:○○部
 業務内容:○○職として○○を担当
現在に至る
以上

※経歴が多く部署名や業務内容まで書ききれない場合は入社・退社歴のみ記入して詳細については職務経歴書に記入する

(入社・退社歴のみを記入した例)

学歴・職歴
(中略)
職歴
○○○○ A株式会社 入社
○○○○ A株式会社 一身上の都合により退職
○○○○ B株式会社 入社
○○○○ B株式会社 一身上の都合により退職
○○○○ C株式会社 入社
○○○○ C株式会社 一身上の都合により退職
現在に至る
以上

アルバイト歴は職歴には書くの?

アルバイト歴は基本的に職歴には書きません。

ただし、応募職種に活かせるアルバイト経験、アルバイト歴が長い場合、職歴がアルバイト歴しかない場合はアルバイト歴を記入します。

また、アルバイト先で社会保険に加入していた場合はアルバイト歴を書きましょう。
(社会保険加入手続の際に社会保険加入履歴がわかるため)

空白期間の書き方

学歴・職歴欄は空白期間がないように記入するのがポイントです。

就職活動をしていた、病気の治療に専念していた、実家で家事手伝いをしていた、アルバイトをしていた、資格の勉強をしていたなど、空白期間を埋めるように職歴を補足しましょう。

※相手の不安を払拭できる場合はコメントで補足するといいです(病気の治療をしていた場合で、「現在は完治済」など)

(記入例)

学歴・職歴
(中略)
○○○○年○月~○○○○年○月 ○○資格取得に向けて勉強
○○○○年○月~○○○○年○月 アルバイトをしながら就職活動
○○○○年○月~○○○○年○月 病気療養の治療に専念 ※現在は完治済

免許・資格欄

実務に活かせる免許・資格を正式名称で漏れなく記入しましょう。

書く順番は「免許」→「資格」の順となります。

(記入例)

免許・資格
○○○○ 普通自動車第一種運転免許 取得
○○○○ 秘書技能検定2級 合格
以上

免許・資格は有効期限に注意しましょう。
現在資格を失効している場合でも、今後に過去の資格取得実績をアピールできる場合は(現在は失効中)と添えて記入するといいです。

なければ「特になし」と記入します。

志望動機・自己PR欄

派遣会社に提出する履歴書には志望動機は不要です。

志望動機は「その会社を選んだ理由/働きたい理由」を伝えるために書きます。
派遣社員は派遣会社と雇用契約を結び、派遣先企業で勤務するので志望動機がいりません。

※紹介予定派遣の場合は「派遣先企業を志望する理由」を記入しましょう

志望動機欄は空欄でも構いませんが、気になる場合は自己PRを書くと良いです。
自己PRは「これまでの経験や持っているスキルを提示し、今後どう活かして働きたいか」を記入します。

通勤時間欄

通勤時間は派遣先企業によって変わるので記入不要です。

希望の通勤時間を本人希望記入欄に書くと良いです。

扶養家族欄

配偶者の有無や扶養家族数を記入します。

本人希望記入欄

本人希望記入欄は希望職種、希望勤務地、希望時給、就業開始日などを記入します。

(記入例)

本人希望記入欄
希望職種 :事務職
希望勤務地:自宅から1時間圏内
希望時給 :時給1500円以上
就業開始日:○○○○年○月○日(○○○○年○月○日まで○○株式会社で就業中)

その他、就業可能な曜日や勤務時間に制限がある場合、現職中の方で日中に連絡のつく時間帯などあれば記入しておきましょう。

※あまりにも条件を限定しすぎると仕事が見つかりにくくなってしまうので注意です。最低限譲れない条件を書くようにしましょう。

派遣社員で就業経験がある場合の職歴欄の書き方

派遣社員で働いた期間の経歴の書き方は、派遣元(派遣会社)と派遣先(派遣先企業)、就業期間がわかるように書くのがポイントです。

派遣社員の経歴の書き方のポイント

派遣社員の経歴の書き方のポイントは次の通りです。

・派遣会社への派遣登録は「派遣登録(登録)」と表記
・「入社」ではなく「就業」
・「退社」ではなく「派遣期間満了(派遣契約満了)」
 (派遣契約期間の途中で自己都合で辞めた場合は「一身上の都合により退職」)
・派遣先の企業名・部署名・業務内容を簡潔に書く
・守秘義務がある場合は具体名は避ける

記入例①1つの派遣会社で派遣先1社に就業した場合

1つの派遣会社で派遣先1社に就業した場合は次のように書きます。

学歴・職歴
(中略)
○○○○ ○○株式会社に派遣登録
○○○○  ○○株式会社に派遣社員として就業
  所属部署:○○部
  業務内容:○○職として○○を担当
○○○○ 派遣期間満了により退職

(少ない行で書く場合)

学歴・職歴
(中略)
○○○○ ○○株式会社に派遣社員として就業(派遣元:○○株式会社)
 ○○部 ○○職として○○を担当
○○○○ 派遣期間満了により退職

記入例②1つの派遣会社で複数の派遣先で就業した場合

1つの派遣会社で複数の派遣先企業で働いた場合は次のように記入します。

学歴・職歴
(中略)
○○○○ ○○株式会社に派遣登録
○○○○  A株式会社に就業(○○○○年○月 派遣期間満了)
  ○○部 ○○職として○○を担当
○○○○  B株式会社に就業(○○○○年○月 派遣期間満了)
  ○○部 ○○職として○○を担当

記入例③複数の派遣元で派遣就業した場合

複数の派遣元で派遣就業した場合は、派遣会社ごとにまとめて記入すると分かりやすいです。

学歴・職歴
(中略)
○○○○ ○○株式会社に派遣登録
○○○○  A株式会社に就業(○○○○年○月 派遣期間満了)
  ○○部 ○○職として○○を担当
○○○○  B株式会社に就業(○○○○年○月 派遣期間満了)
  ○○部 ○○職として○○を担当
○○○○ ○○株式会社に派遣登録
○○○○  C株式会社に就業(○○○○年○月 派遣期間満了)
  ○○部 ○○職として○○を担当
○○○○  D株式会社に就業(○○○○年○月 派遣期間満了)
  ○○部 ○○職として○○を担当

(記入スペースが少ない場合)

学歴・職歴
(中略)
○○○○ ○○株式会社に派遣登録
○○○○  A株式会社 ○○部 ○○職として就業(○○○○年○月 派遣期間満了)
○○○○  B株式会社 ○○部 ○○職として就業(○○○○年○月 派遣期間満了)
○○○○ ○○株式会社に派遣登録
○○○○  C株式会社 ○○部 ○○職として就業(○○○○年○月 派遣期間満了)
○○○○  D株式会社 ○○部 ○○職として就業(○○○○年○月 派遣期間満了)

※書ききれない場合は「詳細は職務経歴書記入」として職務経歴書に記入しましょう。

派遣会社が履歴書を見るポイント

派遣会社は履歴書で経歴・スキルが派遣会社の持つ仕事にマッチするかを見ています

派遣先企業の依頼業務に対して、経験・スキルがマッチするか/対応できるかを確認しています。
なので、履歴書でこれまでの就業企業歴、職種、業務内容、資格、スキルなどを十分に伝えることが大切です。

また、空白期間がないように書くことや、退職理由を明記することで「安心して仕事をお願いできそう」「しっかり働いてくれそう」と思ってもらえるようにするのがポイントです。

※経験が豊富な方でも履歴書でアピールできないと経験不足と受け取られてしまう可能性があるので注意しましょう
※派遣先企業が履歴書を見ることはありません(派遣法により派遣労働者を特定してはいけない決まりになっているためです)

まとめ:履歴書作成時のチェックポイント

最後に、履歴書作成時のチェックポイントのまとめです。

日付の表記は履歴書全体で和暦/西暦を統一する
証明写真は好印象なものを使用する
学歴・職歴は空白期間がないように時系列で記入する
会社名、部署名、役職名などは正式名称で書く
退職理由は自己都合/会社都合/契約期間満了のいずれかを明記する
派遣社員で就業経験がある場合は派遣元・派遣先・期間を記入
派遣会社に提出する履歴書では志望動機は不要
免許・資格は漏れなく書く
本人希望記入欄は譲れない条件を書く

派遣が初めての方はこちらの記事もあわせてご確認ください。
»初めての派遣ガイド

マイキャリア無料メルマガ登録
マイキャリア無料メルマガ登録 未経験から始める事務 未経験から始めるインフラエンジニア 未経験から始める法人営業 日本リック新卒採用情報
人気記事ランキング