大学3年の私が持っていたのは、「普通自動車運転免許」「英検3級」「色彩検定3級」「TOEIC300点台」。何となく取った感がバレバレだし、そもそも、仕事に役立ちそうもない・関係ない資格を書いていいのだろうか。「関係ないこと書いてやがる」とか思われて、マイナスイメージなんじゃないのか。こんなことで悩んでいた私も、今では登録面談も担当している社会人7年目。若輩者ですが、採用側の意図もくみつつ、履歴書の資格欄について、ちょっと考えてみる。
人材サービス会社への登録面談と、採用担当者との採用面接とは異なる部分が多いが、共通する部分は「どんな人なのか」、いわゆる「人となり」をお互いに知るための時間。だから「資格を持った人限定」の募集でないかぎり、履歴書の資格欄から知りたいのは、その資格を取った理由や、取得までの努力など、資格の内容ではない部分。
「どんなことに興味を持っているのか」
「目的に向かって、こんな努力が出来る人なんだな」
面談を受ける側にしてみれば、仕事に関係なくても、自分を知ってもらうアピール材料になる。書いておいて損はないということだ。
ただアピール材料になるということは、書いたからには質問される可能性があるということでもある。教員免許を持っている人は、「何で先生にならなかったの?」とか、「きき酒師」を持っている人は、「うちの会社、酒じゃなくて扱っているのは船だけど?」みたいな、専門的な資格ほど、「何でこの資格を活かさないの?」みたいな質問に出会う。そこから多少自分の興味がある分野だったり、自分の個性がうまく出せるような答えを言えれば良いけど、「いや、何となく。」という、アピールも拡がりもない、消極的な答えはそのまま、「消極的な人」という印象を与えかねない。だから履歴書に資格を書く以上は、取った理由とか説明(言い逃れ)できる理由を見つけておくことが大切だ。
「ここ聞いてくれたら、自分の魅力出せるんだけどなー」
隠しアイテムみたいな使い方が出来ると、面談にのぞむ気持ちにちょっと余裕が持てたりするはず。いまいち上手く説明出来ないなという人は、何で興味もったんだっけ、と今一度考えてみて、資格欄をうまく使えるようになるのをオススメします。
上述した資格の中で、歴代1位の質問数は「色彩検定」。王道の「この資格を取った理由は?」からはじまり、「一番勉強していて楽しかった項目は?」 「今、何に活かせているの?」 とか。「美術館とか広告とかデザイン好きだけど、ガッツリ学ぶ気はなくてー、ただ興味があったからです。」なんて正直な理由は、実際に答えたら、「ふーん」みたいな回答しかなかった。
・・・あんまり聞かれたくない資格は、眠らせておくのもひとつの手ですね。