2021年06月05日

就職で失敗しないための求人情報の読み解き方

巷にあふれる求人情報

「週5日フルタイム、自宅周辺で働きたい」
「子供の送り迎えもあるから、時短勤務が出来るところが良い」
「福利厚生がしっかりした会社が良い」 

新しい仕事を探す時に、必ず見るのが求人情報。
「未経験歓迎」、「週休2日制」、「ブランクOK」、「OJTあり」…
見たことあるワードや、意味が分からないワードもちりばめられています。

正社員・派遣社員・契約社員・パート・アルバイトなど雇用形態にかかわらず、職種や勤務地で絞り込んで探しても多くの求人情報が溢れています。

出来ることなら、やっと見つけた気になる仕事で、就職の失敗はしたくないですよね。数え切れないほどの求人情報から、自分に適した求人情報を見つけることは至難の業。仕事探しをしているうちに、「この仕事よりも、あの仕事の方が良さそう」とか、「この仕事も気になる」など、どんどん迷ってしまうことも…。

今回は転職が初めての方も、そうでない方も必見!失敗しない就職をするための、求人情報の読み解き方を解説します!

目次

※運営会社「日本リック」について
日本リックは1984年設立の総合人材サービス会社です。規模こそ大きくないですが、取引先企業や派遣で働くみなさんとの信頼関係を大切に、満足いただけるサービスを提供しています。
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そもそも求人情報ってなに?

求職・転職活動をしていると、非常に多くの求人情報を目にしますね。求人情報とは企業が人を採用する際の募集要項(仕事内容・労働条件・福利厚生など)が、求人サイト・折り込みチラシ・求人フリーペーパー・ハローワークに掲載されたものです。
現在も多くの求人情報が掲載されており、求職者はそれらの中から自分に合った求人を探して企業に応募します。求人情報は、いわば求職者と企業の一番初めの接点です。

求人情報の主な項目とは?

求人情報には、さまざまな条件が記載されています。それぞれのワードがどういった意味を持っているのか、しっかり理解しておかないと、自分の希望とは違う条件のお仕事に応募してしまいます。就業後に「思っていたのと違う…」なんてことになりかねません。

どの項目も大事な要素なので読み飛ばしたり、斜め読みせずしっかり目を通してくださいね。
それでは、求人情報に記載されていることの多い主な項目をひとつずつ見ていきましょう!

(1)企業メッセージ

企業として伝えたいメッセージのことです。経営理念やサービスにかける想い、今後のビジョンなどを分かりやすく簡潔にまとめたものです。職場の写真なども掲載さているので、どのような企業なのか、基本的な概要、雰囲気を知るこができます。
しっかりと読み込めば、職場の雰囲気や求めている人物像を読み取れます。

(2)雇用形態

正社員

長期雇用(期間の定めのない雇用)を前提としいる雇用形態で、フルタイム勤務、直接雇用の社員です。社会保険完備で、賞与や交通費が支給される場合がほとんどです。多くの企業で、キャリア形成のために職務が変わる人事異動や転勤があるのが特徴です。
基本的に人事異動や転勤の指示に従わなくてはなりません。

限定正社員

正社員同様、長期雇用(期間の定めのない雇用)を前提としていますが、勤務するエリアや職種が限定されている社員です。エリア限定正社員だと転居を伴う転勤が制限されたり、職務限定正社員だと職種が変わるような人事異動が制限されたりします。
会社が持つ人事権が一定程度制限されるため、正社員と比較して待遇が下がる傾向が多いようです。

契約社員

担当する業務の内容や、勤務時間、就業期間などをあらかじめ契約によって定めた雇用形態です。雇用期間が定められいて、1回の契約期間の上限は原則3年です。
契約期間が満了すれば業務終了となりますが、会社と本人が合意すれば、契約を延長することも出来ます。業務内容や勤務時間については、法律に反しない範囲で自由に定めることができるので、契約によっては正社員と同じようにフルタイムで勤務することもあれば、時短勤務で勤務することなども可能です。

パート・アルバイト

パートタイマーは、主に主婦(主夫)層などの短時間勤務者を指していることが一般的です。例えば、子供が学校に行っている10:00~15:00の短時間で、扶養枠内勤務をするなどです。対してアルバイトは、主に学生・フリーターなど、授業が終わった夕方以降や休日の勤務などが一般的です。
パート・アルバイトはいずれも、労働時間の短い働き方をする方々を指した呼び名です。

派遣社員

派遣会社(派遣元企業)と雇用契約を結び、派遣先(勤務先)企業で業務を行います。業務は派先(勤務先)企業で行いますが、給与の支払いや福利厚生の提供は派遣会社が行います。派遣社員として、同じ派遣先企業で同じ仕事をしていても、派遣会社が違えば条件・待遇が違うこともあります。
派遣会社の正社員になって派遣で働く場合(無期雇用派遣)と派遣会社と有期雇用を結んで派遣で働く場合があります。

業務委託

企業に雇用されるのではなく、企業から業務の依頼を受ける働き方です。どのように業務を遂行・完了させるかなど、仕事単位で契約を結びます。
一定の成果を上げることを前提として結ばれる請負契約と、納品物や成果物はなく、その業務自体が対価となる委任契約の2種類があります。

(3)仕事内容

実際に担当する業務の具体的な内容です。「営業職」と書かれていたら、どのような内容を思い浮かべますか?新規開拓か既存ルート営業か、法人向け営業なのか個人向けか…。
ひとえに営業職といっても、扱う商材やサービスによって対象も仕事の進め方もさまざまです。会社によって仕事内容は異なりますので、求人情報の内容だけで仕事内容が分からなければ、応募する前に電話で問合せしましょう。
仕事内容は、今後のキャリアや経験に直結する大事な部分です。自分のやりたいことが実現できる仕事なのか、応募する前に考えましょう。

(4)募集背景

募集背景とは、採用活動を行っている企業が、募集するに至った経緯のこと。募集背景を読み解くことで、その企業が今どういった状況におかれているのか、入社後にどんなことを期待されているのかなど…見え隠れしています。
なぜ募集しているのかを紐解くことで、自分が入社後に定着して活躍できるかどうか判断するポイントになるのです。主な募集背景をピックアップしましたので、それぞれ見ていきます。

業務拡大、新規事業立ち上げ

新たな支社や部署を開設して市場の拡大を狙っていたり、新しい商品やサービスを開発して、新たな市場の開拓を考えている場合です。企業の成長や将来性が垣間見える募集です。入社後何を求められているのか、期待されているのかは即戦力募集や大量募集によって異なります。

即戦力募集

入社後短期間で活躍を期待している募集です。そのため、業務内容に書かれた業務の経験者か、それに近しい経験をもった方々を必要としていることが多いです。業界によっては、専用の資格を求められることもあります。短期間で戦力化することが求められているため、入社後は丁寧な研修などは期待出来ません。
未経験だと厳しいことが予想できるかと思います。どんな経験やスキルが必要なのか、資格の有無などは応募資格に記載されているので、必ずチェックしておきましょう。

大量募集

大量募集とはその名の通り、一度に多くの人数を採用するものです。
例えば10名大募集という文言があれば、採用枠が多いので内定をもらえる可能性は高まります。また、入社後の一斉研修が用意されている可能性もあります。大勢が同じタイミングで入社するので、同期や仲間ができるのが特徴です。

欠員補充

欠員募集とは、業務を担当する方が退職してしまう(もしくは、退職してしまった)ため採用するものです。
早期入社が求められたり、入社時期を明示したりして募集しています。そのため、在職中であれば退職までに必要な時間を考えて応募するか判断が必要です。すでに離職している場合は、仕事内容や応募資格をしっかり確認した上で応募するか決めましょう。

募集背景からは、企業が求める人物像を読み取ることが出来ますので、転職理由とマッチするかどうか見極めることが大事です。

(5)応募資格

募集しているポジションに必要な経験やスキル、資格などのことです。未経験でもOKという場合もあれば、業界経験や業務経験が明示されている場合もあります。
また、業務を行う上で必要となる知識やスキル、資格などが示されている場合も多いです。企業メッセージや募集背景と合わせて読み解くことが必要です。

応募資格を満たしていないと、応募してはいけないの?

応募資格を見てみたら、自分は該当しそうない…。そういう場合も簡単にあきらめるにはまだ早い!応募資格はあくまでも、募集背景・仕事内容に基づいて決められています。
例えば、営業経験者と記載されていても絶対的な条件であるとは限りません。営業事務としてのサポート経験やテレマーケティングを通じた顧客対応経験などをアピールすることも出来ます。
自分の強みを活かしたり、応用できる経験やスキルを持っていれば、熱意を添えて応募してみるのもおすすめです。ただし期待されている役割と、自分の経験・スキルが大きく違う場合は、応募をしても採用される可能性は小さいと言わざるを得ません。

(6)勤務地・勤務時間・休日

入社後の勤務地や勤務時間、お休みに関する情報です。大きな企業であれば、募集している勤務地以外にも、支社や営業所が複数ある企業もあります。勤務地は、自分の自宅から通えるか・希望の勤務地かどうか確認するのはもちろん、正社員の場合は転勤の可能性もありますので、どんな場所に事業所があるのか、確認しておくのもいいでしょう。
シフト勤務の場合などは複数の勤務パターンがあることもあるので、要注意です。

(7)給与

実際に仕事に就いた場合にもらえる給与額です。時給、月給、年収と、その書き方も様々です。一般的に、求人情報に記載されている給与額は、支給額(額面)です。
実際に支払われる額は、支給額から所得税や住民税、社会保険料などが引かれた額(手取り)となります。求人情報の記載額がそのまま支払われるわけではないので注意が必要ですね。
覚えておきたいのは、記載されている金額は、募集にあたっての最低額であるということす。記載金額を下回る給与で雇ってはいけないことになっています。また、実際の給与額は、採用選考の後、前職の実績を考慮して決まることもあります。

(8)福利厚生

福利厚生とは、会社が社員に対して提供するお給料以外の報酬やサービスのこと。
社会保険の有無や会社が独自に設定している休日、保養施設の利用など、従業員の満足度を上げるための様々な内容が記載されています。どの求人情報でも見かけるのが「各種社会保険完備」。各種社会保険とは、「雇用保険」・「健康保険」・「厚生年金保険」・「労災保険」の4種類のことです。求人情報で各種社会保険完備と記載されていたら、4種全てが備わっています。

もうだまされない!求人情報で見かける要注意キーワード

世の中には数え切れない程の求人情報が出ています。その中で、比較的多く見かけるキーワードがチラホラ…。気になる求人を見つけたら、まずはキーワードを探して、そこに隠された意味や意図を考えてみるとミスマッチが防げるかもしれません。
求人情報を読み解く上での心得として、あくまでも参考程度に頭の片隅にとどめてくださいね。

「随時募集」「即日勤務」

年間を通して募集中の求人、明日から働ける環境が整っている職場とも言えます。今すぐ働きたい方にとっては嬉しいお仕事です。ただ、いつでも入社出来るってことは、裏を返せば、常に人が足りなくて思わず猫の手も借りたい!そんな忙しい職場の可能性があります。
ちなみに…即日が指す範囲が以外と広く、明日にでも働いて欲しい場合もあれば来週からでもOKというケースもあります。即日の捉え方は企業によって異なるので、気になる求人があれば直接問い合わせても良いでしょう。

「アットホームな職場」

アットホームとは本来、「自分の家にいるようにくつろげるさま」「家庭的」という意味。そのことから、居心地良い職場をあらわしていることが分かります。ですがアットホームと検索すると…サジェストにブラックと出る昨今。この募集ワードを信頼している人は少ないのがうかがえます。

実態や特徴として、小規模や家族経営の会社であったり仲間意識が異常に強い職場であるが故、社員間の距離が近くプライベートが侵食されてしまったり、残業が多く会社の同僚を家族と思えてしまうような環境など、嫌な人にとってはとても許容できないような職場であることも…。また、職場にアピールポイントがない場合に、当たり障りない修飾語的キーワードとして「アットホームな職場」と表現している可能性もあります。

実態をしっかりと把握して、自分に合うか合わないか、しっかり検討することをおすすめします。

「20代~30代が活躍中」

企業側は採用したい人の年齢や人物像、有する資格や経験など、明確に採用者のイメージを持っていることがほとんど。該当していないと選考に乗らない現実と裏腹に、募集・採用においては「性別制限」「年齢制限」の禁止が法律で定められ、ジェンダーフリー・エイジフリーが定着しています。
「20代の女性活躍」・「若手活躍中」などという表現は、職場の実情を説明している表現ではあるものの、法律で定められた縛りから逃れるための表現であるケースがチラホラ。
20代活躍中と記載があるから、40代は応募したらいけないの?と思う方もいらっしゃいますが、応募すること自体は問題ありません。ただし、そのような環境下で自分がどう馴染めるか、力を発揮出来るかをアピールすることも忘れずに。そして、もしかすると選考が通りにくいかもしれないことは念頭に置いてください。

「未経験OK」「未経験歓迎」

「未経験OKなら、私でも出来る仕事なのかも?」と思いますよね。しかし、よく見てみると、どの求人情報にも未経験歓迎のキーワードが…。「未経験OK」「未経験歓迎」に隠されたカラクリのひとつとして、応募者が集まりにくく、応募のハードルを下げている可能性もあります。未経験歓迎と記載しておけば、多くの求職者の目にとまりますからね。
一方、離職率が高く、すぐに辞めてしまう・慢性的に人手不足という場合にも「未経験OK」「未経験者歓迎」の言葉が…誰でもいいから早く来て欲しい…という意図で「未経験OK」「未経験歓迎」と表記していることも。
もちろん実際に未経験から入社して、しっかりじっくり育成してくれる会社も数多くあります。未経験の方が、どのような研修やサポートを受けて活躍するようになったのか、しっかり記載されている求人情報であれば信憑性は増します。

「充実した研修あり」「OJTあり」

入社後に教育や研修を行ってくれるのは、未経験の方にとって嬉しいキーワード。研修体制がしっかりしていれば、初めてでも安心して勤務をスタート出来る印象です。
ですが、何を以って充実なのか分かりません。その仕事を一人でこなせるまで、覚えることが沢山ありそうな可能性もあります。研修の期間や内容、OJTのやり方など、どんな「充実」した内容なのか、事前にしっかり確認しておきましょう。

「こんなはずじゃなかったのに」を防ぐために

やっと決まった新しい職場。新たな職場で働くとなれば、期待に胸を膨らますこともあると思います。ですが過度な期待は、想像と違うことがあった場合の大きな落胆や、モチベーションの低下に繋がります。せっかく転職出来たのに、最悪な場合、退職してしまう…なんてことも。
「こんなはずじゃなかったのに」という事態を少しでも防ぐためには、過度な期待をせず妥協点を見つけることも大事です。どんなに良いと思える職場でも、長期間勤めていく内に必ず不満は出てきます。そんなときは、悪い面ばかり見ずに、良いところにも目を向けて見てください。そして、どうしても妥協や我慢が出来ないのなら、同僚や上司に相談してみるのも良いかもしれません。次の職場探しをするのは、それからでも遅くありません。

それでも新たな仕事を探すならに…

新しいお仕事に就く上で、あなたにとって一番大事なことは何ですか?

自分に合う会社・仕事を見つけ、毎日充実して働ける会社や仲間に出会えることが、就職・転職活動の成功と言えるのではないでしょうか?世の中に溢れる求人情報。この中から、自分にとっての最良な仕事を見つけることは容易なことではありません。
だからといって、あきらめてしまったら、納得のいく出会いも生まれません。仕事を探す上で注意したいキーワードを参考にしていただき、この記事が少しでも、あなたの就職・転職活動に役立ててもらえれば幸いです。

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