資格を取ることを考えたことはありますか？ とある調査では、就職・転職希望者の約8割が、資格取得を検討したり、実際取得に向け行動しているそうです。いまや資格取得は就職・転職だけでなく、勤め先での人事評価を上げるため、趣味が高じてなど、目的や動機もさまざま。お正月に某通信教育のCMを観て決心する方も多そうです(笑)。
とはいえ、資格をとるには時間もお金も必要。なかなか腰が上がらないというのがホンネなところ。また、勢いで取得したものの活用しないまま、といった“隠れ宝の持ち腐れ屋さん”も結構いらっしゃいます。
「資格を取ることは是なのか。非なのか。」
今回は資格にまつわる、ありがちな疑問について取り上げ、資格を本当の意味で強みにできる取得の仕方をご紹介します。
資格を取るならやはりキャリアアップ・収入アップにつなげたいと、誰しも思うはずです。しかし資格を取ればすぐ稼げるほど簡単な世の中ではないと、多くの賢明なオトナは考えます。キャリアアップや収入を上げるための資格の選び方はあるのでしょうか？
最も近道なのは、これまでのキャリアと関連するもの選ぶことです。自分の持っているスキルを証明する資格や、さらなるレベルアップや専門性向上が望めるもの、会社で推奨されている資格などです。これらは実務経験と合わせて評価されるので、昇進や希望の就職に有利といえるでしょう。ただし、関連性だけで選ぶのではなく、取得後の活かし方を具体的にイメージしておくのが肝心です。資格が自分を高めてくれるのではなく、自分が資格を使ってアピールしていくことで、評価アップ、収入アップにつながるのです。
転職市場では実務経験がないと厳しい。残念ながらその傾向は事実です。資格は、“実務経験のレベル”を証明するのには非常に有効です。資格があっても実務経験が無いと、採用側も即戦力としての判断がつきかねるのが本音です。いきなり正社員や管理職のような即戦力系だけを狙うのは難しいかも……。そんな時、“未経験からのキャリアプラン”をどう描いたら、可能性は広がるのでしょうか？
未経験からのキャリアプランとは、≪実現可能なキャリアの道順≫を決めることであり、資格はその道の途中にある小さな峠のようなものです。例えば、資格を取得した後、その資格に関連する分野で、初めは派遣・契約社員やアルバイトで実務経験を積む。その後正社員や独立を目指すことは実現性が高いプランの一つです。峠を越えて進む道と越えない道では、見える景色が一段違ってくるものです。
未経験のキャリアプランを考える上では、その資格の市場価値を理解しておくことが必要です。例えば、ネット等でどれだけ求人が出ているか、その資格が本当に必要とされているかを調べたり、国の政策や社会情勢などで今後、需要が増減することはありそうか、先を見通すことも大切。言い換えれば「時代のニーズに合った資格」を狙ってみることも、成功への近道といえそうです。
趣味や習い事の資格に挑戦すると、達成感を味わったり、生活にハリが出ます。暮らしの中で役立てたり、資格を取ること自体を楽しむだけでも十分楽しい…。とはいえ、目標が曖昧だからと、資格を諦めたり、二の足を踏んでしまうのでは勿体無いですね。またせっかく取得した資格を、“宝の持ち腐れ”で終わって本当によいのでしょうか？
キャリアプランは、本命ルート1本だけでなくても良いのです。趣味の資格も磨き続けていれば、やむを得ず今の仕事を辞めざるを得なくなったときに役立つかもしれません。例えば、趣味の延長で「ヨガインストラクター」のような資格を取得したなら、副業が出来なくてもボランティアで経験を積んでおくのも手です。
また磨き続けると同時に、日頃から資格を周囲にさりげなくアピールしておく、SNSなどのゆるい繋がりの人脈も大切にするなど、種まきをしておくことも良いでしょう。第二のキャリアルートを育んでおくことは、終身雇用が当たり前ではなくなった現代では必然ともいえます。何より、好きなことなら充実度もグンとアップしますよね。
いかがでしたでしょうか？ 資格は活用できてこそ、自分自身を支える武器になります。そのためには、なりたい自分を具体的に描く（＝キャリアプランを考える）ことが大切だといえます。ちょっと資格に興味がわいてきましたか？ それとも、将来を前向きに描くことに興味がわいてきましたか？ どちらかであるとしあわせです！
