「派遣で働いているけど、健康診断って受けられる?」
「費用はかかる?」
「もし健康診断を受けなかったらどうなる?」
健康診断を受けられるかは派遣社員として働いている方、これから派遣として働く方にとって気になるところです。
実は派遣社員も正社員と同じく、一定の条件を満たせば健康診断を受けることができます。
この記事では派遣社員が受けられる健康診断の種類、受診する流れ、費用負担の仕組みなどを分かりやすく解説します。
目次
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派遣社員は正社員と同じように健康診断を受けることができます。
これは労働安全衛生法に、「事業者は常時使用する労働者に対して1年以内に1回、医師による健康診断を行わなければならない」と定められているためです。
さらに、派遣法でも「健康診断に関する規定は派遣労働者にも適用される」と明記されています。
これらの規定に基づき、派遣社員も法律上、健康診断を受ける権利と義務があるとされています。
健康診断は義務ではありますが、受けなかったからといって罰則があるわけではありません。
ただし健康リスクの早期発見のためにも受診することをおすすめします。
派遣社員が健診を受けられるかどうかは、雇用期間と労働時間で決まります。
正社員の3/4に満たない場合でも、雇用期間が1年以上見込まれ週20時間以上働く人は受診対象になる場合があります。
健康診断の受診対象になるのは派遣先企業で就業を開始した後になるので、派遣元に登録しただけでは受診の対象になりません。
実際に、いつ健康診断を受けられるかは個別の雇用契約書で確認しましょう。
健康診断には一般健康診断と特殊健康診断の2種類があります。
一般健診と特殊健診は「対象者」「頻度」「費用負担」が大きく異なります。

労働安全衛生法では、雇用主に健康診断を実施する義務があります。

派遣社員の健康診断は「案内 → 予約 → 受診 → 結果送付」の4ステップです。
2)病院を予約する
案内票に記載されている要項を確認したうえで、健康診断のコースを選び、電話やネットで予約しましょう。
3)健康診断を受ける
予約した日時に、病院で健康診断を受けます。病院スタッフの指示に従い、身長・体重・血圧測定などの検査を行います。健康診断にかかる時間はオプション検査の有無によって異なりますが、所要時間1.5~2時間が目安です。
4)病院から診断結果が送付される
健康診断が終わった後は、後日病院から診断結果が送付されます。
派遣元や派遣先によっては、健康診断の結果の提出を求められる場合もありますので、健康診断の結果はしっかり保管しておきましょう。
健康診断が自己負担になり得る2つのケースを紹介します。
1)オプション検査や人間ドッグの場合
健康診断には基本項目のほかに、任意で追加できるオプション検査(胃カメラ・がん検査など)や人間ドックがあります。これらの検査は基本項目に含まれないため原則自己負担です。派遣元の福利厚生や健康保険組合によっては補助が受けられる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。
2)再検査の場合
【一般健康診断の再検査】
費用は自己負担。再検査にかかる費用は、どの検査を受けるかによって変わる
【特殊健康診断の再検査】
法令で義務づけられているため費用は派遣先が負担

働くうえで健康診断は、自分の体を守る大切な制度です。費用の多くは派遣元や派遣先が負担するため、基本的に自己負担の心配はありません。
健康診断を受けることで体の異常を早期に発見でき、安心して働ける環境づくりにもつながります。結果に不安がある場合は、治療や対応について派遣元に相談してみましょう。
健康診断の案内が届いたら、あなたの健康を守るためにも受診することが大切です。働きやすさと将来の健康を維持するために、積極的に活用してください。