失業手当(失業保険)を受給中に派遣社員として再就職が決まった場合、
「再就職手当はもらえるの?」
「正社員じゃないと対象外になる?」
と、不安になる方も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、派遣社員で再就職した場合でも、再就職手当が支給されるケースはあります。
ただし、雇用期間によって支給されないこともあるので、条件を理解しておくと安心です。
今回は再就職手当を受け取る条件・手続きについて解説します。
※本記事は一般的な制度概要を分かりやすく解説することを目的としています。
個別の受給可否や金額については、必ずハローワークでの確認をお願いします。
目次
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再就職手当と失業手当(失業保険)は、どちらも雇用保険から支給される給付金ですが、支給されるタイミングと目的が違います。
【失業手当(失業保険)】
雇用保険の被保険者期間などの条件を満たす人が、失業状態にある時に受け取れる手当です。
退職時の年齢・被保険者であった期間、退職理由によって90日~330日の所定給付日数が決まっています。
再就職手当を受け取ると、その時点で失業手当(失業保険)の支給は終了します。
つまり、失業手当(失業保険)を受け取りながら再就職手当も受け取るという制度ではない点に注意が必要です。
再就職手当を受け取るにはいくつかの条件を満たす必要があります。
ハローワークで求職の申し込みを行い、受給資格が決定していない場合は対象になりません。
離職後、 失業手当(失業保険)の7日間待機期間があります。この待機期間が終了する前に就職した場合、再就職手当は支給されません。
失業手当(失業保険)の所定給付日数が
2/3以上残っている・・・支給率70%
1/3以上残っている・・・支給率60%
派遣社員の場合、1年を超えて勤務する見込みがあることが要件の1つとされています。
そのため、派遣会社から発行される雇用契約書や就業条件明示書に記載された更新予定の有無が判断材料になります。
たとえ契約期間が3ヶ月や6ヶ月であっても、更新前提で1年以上継続する見込みがあれば再就職手当の支給対象と判断されるケースがあります。
なお、最終的な判断はハローワークが行うため事前に雇用期間の見込みについて確認しておくことが重要です。
自己都合退職などで失業手当(失業保険)に給付制限がある場合、待機期間終了後の最初の1か月以内に再就職する際は、ハローワークまたは許可・届出のある職業紹介事業者からの紹介による就職であることが、再就職手当の支給要件となります。
一方、会社都合での退職の場合や、給付制限期間の1か月を過ぎてから再就職した場合は、
求人サイトからの直接応募など、紹介経由でなくても再就職手当の対象となります。
原則として、離職前の会社や関連会社に再雇用された場合は、再就職手当の支給対象外と判断されます。
再就職手当、常用就職支度手当を過去3年以内に受給している場合は対象になりません。過去にいつ受け取ったかを確認しておきましょう。
離職前に再就職先に採用が決まっている場合、対象になりません。
再就職手当は就職が決まったからといって、すぐに支給されるものではありません。
実際の支給時期は、再就職(入社日)後にハローワークで所定の手続きを経て申請から概ね約1~2か月後となるのが一般的です。
申請の流れは、再就職後に申請・審査を経て支給される流れになります。
2)受給中に、条件を満たす形で再就職が決まる
3)再就職した日の翌日以降に「再就職手当支給申請書」を提出する
4)ハローワークによる審査
5)支給が決定した場合、申請からおおむね約1~2ヶ月後に再就職手当が振り込まれる
再就職手当は、実際に働き始めた日の翌日以降から申請が可能であり、就業前や内定段階では申請ができないので注意が必要です。
原則として就職日の翌日から1ヶ月以内に申請することとされていますが、再就職手当の支給には時効(再就職した日の翌日から2年)が定められており、2年以内であれば1ヶ月過ぎた場合でも申請が可能です。
申請期限を過ぎないようにするためにも、「時間ができたら申請しよう」と先延ばしせず、できるだけ早めにハローワークで手続きを行いましょう。
ハローワークへ行く時間が作れない場合、電子申請の活用も検討すると良いでしょう。
再就職手当の金額は一律ではなく、離職前の給与や再就職のタイミングなどにより再就職手当の受給額は変わります。
具体的なケースを設定して受給額を計算してみましょう。
再就職手当=基本手当日額×支給手当の残日数×給付率
基本手当日額:失業手当(失業保険)として1日あたりにもらえる金額
支給残日数:再就職した時点で残っている失業手当(失業保険)の支給日数
支給率:失業手当(失業保険)の所定給付日数よりも
2/3以上残っている・・・支給率70%
1/3以上残っている・・・支給率60%
5000円×90日×70%=31万5000円
□基本手当日額:5000円
•再就職時点の残日数:50日(1/3以上残っている)
5000円×50日×60%=15万円
あくまでも一例なので、実際の支給額は個別の受給条件により異なります。
正確な金額や日数はハローワークで確認できますが、基本手当日額×残日数×60%または70%という仕組みだけ覚えておくと目安になります。

再就職手当は早期の再就職を支援するための制度です。
雇用期間が1年以上見込めるか・給付制限期間中の場合ハローワークや職業紹介で就職しているか、この2点を事前に確認しておくことが大切です。
これらの条件を満たしていれば、正社員だけでなく派遣社員など雇用形態に関係なく再就職手当を受け取ることができます。早く再就職ができれば受給額も増える仕組みのため、転職活動を前向きに取り組む後押しにもなる制度といえるでしょう。
ただし、再就職手当の支給には雇用期間の見込みや手続きなど、条件がいくつかあります。
制度の仕組みを確認したうえで、自分に合う働き方を選びながら再就職を目指すことが大切です。
失業手当(失業保険)についてはこちらの記事で解説しています。
失業保険を受給しながら派遣で働いても大丈夫?働くための条件・注意点など解説(前編)
失業保険を受給しながら派遣で働いても大丈夫?働くための条件・注意点など解説(後編)