「派遣の契約更新の流れが知りたい」
「いつ契約更新するの?」
「更新を希望しない時はどうすればいい?」
今回はそんな方に向けて、派遣で働く上で知っておきたい派遣の契約更新の流れについて詳しく紹介します。
派遣の契約更新は自動的に決まるわけではなく、派遣先企業・派遣社員・派遣会社の3者間の合意により決まります。
派遣の契約更新の流れから、契約更新を希望しない時の伝え方、契約更新時の注意点など、ポイントを押さえておきましょう。
目次
※運営会社「日本リック」について
日本リックは1984年設立の総合人材サービス会社です。規模こそ大きくないですが、取引先企業や派遣で働くみなさんとの信頼関係を大切に、満足いただけるサービスを提供しています。
≫日本リックの派遣の紹介ページはこちら
派遣の契約更新の流れは次の3ステップで行われます。
派遣会社から派遣先企業と派遣社員の双方に更新の意思確認を行い、双方合意となれば契約更新が決定します。
派遣の契約更新が決まる時期については、契約満了日の30日前までに更新の有無が決まるのが一般的です。
これは、厚生労働省により「使用者は3回以上契約が更新されている場合や1年を超えて継続勤務している人については、契約を更新しない場合、少なくとも契約期間満了日の30日前までに予告しなければならない」という基準が定められているからです。
(有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準(厚生労働省))
契約回数が少ない方や短期の契約の方については、必ずしも契約満了日の30日前までに更新が決まる訳ではありませんが、派遣会社から派遣先企業に早めに更新確認をしています。
派遣契約の意思確認がないまま勝手に契約更新されることはありません。
派遣法で派遣契約の自動更新が禁止されています。
(参考:第7 労働者派遣契約 – 厚生労働省)
派遣契約の満了日を迎えるごとに「派遣会社から派遣先企業への契約延長確認」「派遣社員への更新希望確認(または、契約終了連絡)」が行われます。
派遣契約の更新確認は派遣会社の担当者と行います。
「派遣会社の誰から連絡が来るか」については派遣会社によりますが、担当営業や担当コーディネーターなどから面談、電話、メールなどで連絡があるのが一般的です。
※派遣社員の雇用契約に関する相談先は雇用主の派遣会社である点に注意です。派遣先企業から契約更新や期間満了、その他雇用について相談されるなどがあった場合、トラブルを避けるためにも派遣会社の担当者に相談しましょう。
派遣法により「同じ派遣先で働けるのは原則、最長3年まで」と決まっています(「派遣法の3年ルール」と呼ばれます)。
これにより同じ派遣先で3年を超える派遣契約の更新はされません。
3年を超えて働きたい場合には、派遣先に直接雇用される、同じ派遣先の別の部署に異動する、別の派遣先で働く、派遣会社の無期雇用になるなどの条件をクリアする必要があります。
詳しくはこちらの記事をご確認ください。
派遣契約の更新を希望しない場合は、契約更新しない意志を固めたらすぐに派遣会社の担当者に伝えましょう。
派遣会社から派遣先企業へ、派遣契約満了日の30日前までに更新の有無を連絡する必要があるからです。
(派遣社員として1年未満の勤続の場合や更新回数が3回未満の場合でも、なるべく早く派遣会社に伝えましょう)
派遣会社の担当者に連絡するときは「次回契約の更新は希望しない」ことを伝えるとともに、具体的な理由も伝えるといいです。
もし今の職場や仕事内容に不満など気になることがあって更新を悩んでいる場合、派遣会社が改善に向けて働きかけてくれたり、別の派遣先を紹介してくれます。
迷っている場合も一度相談してみましょう。
派遣の契約更新時の注意点を3つ紹介します。
「契約更新を希望する/希望しない」など、契約更新については派遣先企業へ直接伝えないように注意しましょう。
なぜなら派遣社員は派遣会社と雇用関係にあるからです。
雇用期間や条件など、雇用に関することは雇用主の派遣会社と相談の上で決定します。
派遣先企業への連絡は派遣会社から行います。
そのため、派遣先企業と直接、契約更新に関わる話しを進めてしまうとトラブルの原因になります。
派遣先企業から契約更新について聞かれた場合は、派遣会社に相談し、派遣会社から派遣先企業に連絡してもらいましょう。
契約更新時の意思確認では回答期限に注意しましょう。
派遣期間満了日の30日前までに派遣先企業、派遣社員双方の更新意思を固める必要があるため、派遣会社によっては早めの回答が必要なケースがあるからです。
(勤続1年未満の場合や更新3回未満の場合についても、更新確認が来たら回答期日をよく確認しておきましょう)
「今の派遣先は契約満了で終了して、別の派遣先で働きたい」という場合は、派遣会社の担当者に希望条件を詳しく伝えましょう。
など、できるだけ具体的に伝えることが大事です。
特に、今の派遣先で不満がある場合は派遣会社の担当者に率直に伝えましょう。
次の仕事紹介の際に考慮してもらえたり、場合によっては環境を改善することで延長して働く選択肢もあるからです。
次の仕事探しはいつでも可能です。
派遣契約終了後も今の派遣会社を引き続き利用したい場合は、希望条件をしっかり伝えて仕事を紹介してもらいましょう。
仕事にブランクを作らないためには、複数の派遣会社に派遣登録して並行して仕事を紹介してもらうとスムーズです。
派遣会社の選び方についてはこちらの記事で解説しています。
派遣契約が終了した後、次の派遣先が決まるまでの間に一定条件を満たすことで失業手当を受けることができます。
失業手当を受けるための条件は次のように定められています。
1.失業(離職し、就職しようとする意思といつでも就職できる能力があるにもかかわらず職業に就けず、積極的に求職活動を行っている状態にあること。)していること。
2.離職の日以前2年間に雇用保険の被保険者期間が通算して12か月以上あること。
(ただし、解雇・倒産等により離職した方(特定受給資格者)又は期間の定めのある労働契約の期間が満了し、かつ、当該労働契約の更新がないことにより離職した方等(特定理由離職者)については、離職の日以前1年間に、被保険者期間が通算して6か月以上ある場合でも可。)
※受給条件を満たしているかは、退職理由や雇用保険の加入状況などにより変わります。実際に失業手当を受けられるかどうかについては最寄りのハローワークに確認する必要があります
関連記事:雇用保険とは?
最後にこの記事のまとめです。
派遣の契約更新についての悩みや分からない点などがあれば、派遣会社に相談しましょう。
派遣が初めての方は派遣についての基礎知識をまとめた「初めての派遣ガイド」もご覧ください。