「新卒で派遣社員で働くってどうなの?」
「新卒で派遣社員になるメリットとデメリットが知りたい」
「新卒で派遣社員がおすすめなのはどんな人?」
この記事はそんな疑問をお持ちの新卒の方向けです。
今回は、派遣社員と正社員の違いから、新卒で派遣社員で働くメリットとデメリット、新卒で派遣社員がおすすめな人まで詳しく解説します。
新卒で派遣社員が気になっている方はぜひ最後までお読みください。
※この記事で紹介する派遣社員とは有期雇用の登録型派遣を、正社員とは総合職の正社員(異動や転勤がある定年まで働ける社員)のことを指します
※新卒の無期雇用派遣については、「新卒で無期雇用派遣で働くってどうなの?メリット・デメリットを解説」で詳しく解説しています
目次
まずは派遣社員と正社員の違いを説明します。
派遣社員と正社員の大きな違いは、派遣社員は契約期間が決まっている有期雇用であるのに対して、正社員は定年まで働くことができる無期雇用という点です。
また、派遣社員は派遣会社に雇用されて派遣先企業で勤務するのに対して、正社員は雇用主と勤務先が同じ勤務先企業です。
その他、派遣社員と正社員の働き方の違いについて以下の表にまとめました。
派遣社員 | 正社員 | |
---|---|---|
雇用主 | 派遣会社 | 勤務先企業 |
雇用期間 | 有期雇用 | 無期雇用 |
勤務先 | 派遣先企業 | 勤務先企業 |
給与形態 | 時給制 | 月給制や年俸制 |
仕事内容 | 選べる | 会社の指示により決まる |
勤務時間・休日 | 選べる | フルタイム(1日8時間・週5日勤務) |
転勤 | なし | あり |
異動 | なし | あり |
賞与 | 時給に含まれることが多い | あり(ない場合もある) |
退職金 | 時給に含まれることが多い | あり(ない、月給に含まれる場合あり) |
社会保険 | 条件を満たすことで加入できる | 条件を満たすことで加入できる |
有給・育休・産休 | 条件を満たすことで取得できる | 条件を満たすことで取得できる |
※一般的なケースでまとめていますが、中には例外もあります
派遣社員と正社員の違いについて詳しくは以下の記事で解説しています。
派遣社員と正社員の違いとは?それぞれのメリット・デメリットまとめ
新卒で派遣社員で働くメリットを3つ紹介します。
派遣は実務経験を積みながら色んな仕事をお試しできるのがメリットです。
派遣は契約期間が終わるタイミングで仕事を変えることができるので、気になる業界や会社があれば移って働くことができます。
派遣社員として働いた期間は実務経験として評価されるのも嬉しいポイント。
また、派遣で働くと派遣会社の担当者がつくので、就業先での仕事の悩みや、キャリアの相談など、担当者にサポートしてもらいながら働けるのも派遣のメリットです。
派遣は仕事内容や勤務条件など、自分の希望条件で働けるのがメリットです。
派遣は仕事内容や給料、勤務地、休日、勤務時間などの勤務条件を事前に定めて働く雇用形態です。
そのため、担当業務が明確で、契約期間中のジョブローテーションや転勤がありません。
担当業務外の雑務がないので、サービス残業をすることなく働くことができます。
また、「入社難易度が高い」「新卒採用をしていない」など、自力で入社するのが難しい大手企業・有名企業を選んで働けるのも魅力の1つです。
派遣は派遣会社の研修制度や提携スクールなどを使ってスキルアップできるのがメリットです。
派遣会社に登録したり、その派遣会社で就業する福利厚生として、ビジネスマナー研修、パソコン研修、Officeソフト研修、資格取得講座、提携スクール、eラーニングなど、多くの研修制度を利用できます。
ただし、利用できる研修制度や、利用条件、割引特典などは派遣会社ごとに異なりますので、派遣会社のホームページなどでどんな研修制度が利用できるのか調べておきましょう。
新卒で派遣社員で働くデメリットを3つ紹介します。
派遣社員は有期雇用のため、正社員などの無期雇用と比べて雇用が安定しないのがデメリットです。
派遣の長期の仕事の場合、3か月や6か月などの契約期間で契約を更新しながら働きますが、派遣先企業の体制変更やプロジェクトの終了などの理由で契約が終了する可能性があります。
派遣法によって同じ派遣先の同じ部署では最長3年までしか働けない決まりになっています。
※同じ派遣先で3年を超えて働く方法もあります。派遣法の3年ルールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
また、派遣社員の給料形態は時給制の場合が多いです。
そのため、月の出勤日数によって収入が変わるため、収入が安定しない点もデメリットです。
派遣社員の福利厚生は、正社員と比べると見劣りするのがデメリットです。
住宅手当や家族手当、資格手当、年に1回の定期昇給、賞与や退職金としての一時金支給など、正社員だけを対象にした福利厚生がある会社が多いです。
また、派遣社員は職務内容に応じて給料が決まるため、正社員のように勤続年数に合わせて昇給する、ということがないのもデメリットです。
関連記事
・派遣社員はボーナスをもらえる?ボーナスをもらうにはどうすれば良い?
・派遣社員は退職金をもらえる?どんな退職金制度がある?
派遣では経営的な意思決定やメンバーのマネジメントなど、責任の大きな仕事が少ない傾向があります。
そのため、派遣ではゼネラリストや管理職を目指しにくいのが人によってはデメリットになります。
派遣は仕事内容と責任範囲を定めて働く雇用形態なので、キャリアは特定の業務領域の専門性を伸ばしていくスペシャリストになります。
派遣社員は総合職の正社員のようにジョブローテーションもないため、色々な仕事を経験しながらゼネラリストを目指していくキャリアとは違います。
また、派遣社員でリーダーやマネージャーなどの人をマネジメントする仕事は数が少ないため、管理職を目指しにくいのも人によってはデメリットです。
派遣で「雇用・収入を安定させたい」「福利厚生が充実している会社がいい」「責任のある仕事に就きたい/ゼネラリストになりたい」などの希望を叶えたい人は、正社員と同等の待遇で働ける無期雇用派遣社員や、派遣先企業の直接雇用社員を目指せる紹介予定派遣を選ぶ方法があります。
主な3つの職種(一般事務・営業・ITエンジニア)で働いた場合の給料例を紹介します。
未経験OKの仕事の平均時給を元に、月給換算した場合、年収換算した場合をまとめたのが以下の表です。
職種名 | 未経験OKの平均時給 | 月収換算 (時給×1日8H×20日出勤) |
年収換算 (月給×12か月) |
---|---|---|---|
一般事務 | 1,538円 | 約24.6万円 | 約295万円 |
営業 | 1,661円 | 約26.5万円 | 約318万円 |
SE・プログラマ(WEB・スマホ系) | 2,047円 | 約32.7万円 | 約393万円 |
出典:派遣の職種別平均時給【2023年2月 関東版】(はたらこねっと)
大卒の初任給の平均額は、「令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況(厚労省)」のデータで月給 約21万円、年収にすると約250万円~300万円程度になります。
新卒で派遣社員で働く場合の給料は、正社員と比べても大きな差はないことが分かります。
(最初から賞与と退職金が時給に含まれる派遣社員の方が、正社員よりも給料が高いケースもあります)
※派遣社員は職務内容に応じて給料が決まるので定期昇給がないため、同じ仕事を続けた場合、勤続年数に比例して昇給していく正社員の方が給料が高くなります。
新卒で派遣社員がおすすめな人の特徴を3つ紹介します。
まず、新卒で期間を決めて実務経験を積みたい人に派遣社員はおすすめです。
「ITエンジニアとして独立を考えているので、3年間、現場でスキルをつけたい」
「正社員になるまでのつなぎとして働きたい」
・・・など、将来やりたいことや目標が決まっていて、そこに向けた準備期間として実務経験を積みたい人に派遣社員はおすすめです。
続いて、新卒でやりたい仕事が決まっていない人にも派遣社員はおすすめです。
派遣は契約期間の区切りで仕事を変えることができるので、自分の興味がある仕事をお試しで働けるメリットがあります。
色々な業界、大小多くの企業の仕事があるので、自分に向いている業界や会社を探したい人に向いています。
派遣社員には派遣会社の担当者がついてキャリア面談や研修手配などのサポートをしてくれるので、自分のやりたい仕事を探すのにおすすめです。
さいごに、仕事内容や勤務条件にこだわって働きたい人にも派遣社員はおすすめです。
やりたい職種が決まっている、時給1500円以上がいい、通勤時間は片道30分以内を希望、責任がそこまで大きくない仕事で働きたい、残業なしが良い、在宅ワークができる、朝は10時開始にしたい、時短勤務を希望・・・など、条件にこだわって働きたい人は派遣がおすすめです。
今回は新卒で派遣社員で働くメリットとデメリットをお話しました。
正社員・契約社員・アルバイト社員・パート社員・派遣社員・・・など、どの雇用形態にもメリットとデメリットの両面があります。
キャリア観や理想の働き方は人それぞれなので、他人と比較しすぎず、「自分にとってどんな働き方が向いているのか」をよく考えることが大切です。
派遣で働こうか迷っている人は、一度派遣会社に相談してみると良いです。
派遣会社の選び方はこちらの記事にまとめています。
派遣会社の賢い選び方!ランキング、口コミと併せて見るべきポイントを解説
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